日常生活はさまざまな製品によって支えられています。しかし、そうした製品に子供が興味を持ち触るなどして、ケガや事故につながるケースは少なくありません。
危険を自覚できない小さな子供は、成長とともにより活動的になり、保護者が予想できない行動をとることがあるのです。
東京都は、日常生活で起こる子供の事故が絶えないことから、安全に配慮した製品「セーフティグッズ」の開発促進や普及に取り組んでいます。
子供の安全な暮らしの実現に向けた、東京都の取り組みを紹介します。
セーフティグッズとは、子供の事故防止の視点で開発された安全・安心なデザインの商品です。
東京都は、子供の安全に配慮した製品の開発や販売などを担う企業を後押しし、子育て世帯に活用してもらうことで、子供の事故防止を図ろうと取り組んでいます。
子供が思わぬ行動をとっても、ケガや事故を防げるセーフティグッズがあれば、より安心です。安全に配慮した製品を生活に取り入れることで、子供のケガや事故が起こりにくい環境をつくっていきましょう。
東京都は、子供のための安全・安心に配慮した商品のPRや普及を目的に、セーフティグッズフェアを毎年開催しています。
特定非営利活動法人キッズデザイン協議会との共催により、キッズデザイン賞を受賞した作品を多数展示しています。
みんなで参加できるワークショップもあり、商品の安全性や使いやすさを確かめながら、子供と一緒に工作などを楽しめます。
暮らしの中でどういったときに事故が起こりやすく、またどのようにすれば事故を防ぐことができるのかを実際に商品に触れて知る機会にもなるので、ぜひご来場ください。
令和6年のセーフティグッズフェア(2月17日 イオンモール多摩平の森) |
オンラインサイト公開期間: 2月9日~3月15日 |
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東京工業大学工学院機械系教授
西田佳史先生
例えば、歯磨き中に転倒し、歯ブラシが喉に刺さって大ケガになることがあります。座って歯を磨こうと教えても、子供は遊んでしまう…。こんな時、喉に刺さりにくい歯ブラシだと安心ですね。子供の安全を守る製品を見つけてみませんか?
東京都は、製品等による子供の事故を減らすために、消費者と事業者、行政等をつなぐプラットフォーム「Safe Kids」を特定非営利活動法人 Safe Kids Japanと協働して構築し、その運用を支援しています。
Safe Kidsは、保護者などからの声を投稿できるため、企業や行政などが新たな予防策や商品開発に活かせます。
また、企業や専門家、行政から発信される子供の事故防止に役立つ情報をまとめて知ることもできます。相互の情報交流を促進して、子供の安全な暮らしを実現するための取り組みです。
西田佳史先生
工学者・東京工業大学工学院機械系教授。人工知能やビッグデータ等を活用して人の行動や心身機能を計測し、子供や高齢者が安全な生活を継続するための技術を研究。子供の事故予防についても長年にわたって取り組んでいる。
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