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子供を守る住まいの工夫

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子育て世帯の安全な住まいとは? 目を離しても安心な住まいづくりのヒント

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私たちの住まいには、子供の事故につながる危険がいっぱいです。冬場はとくに浴槽にお湯を張ったままにしがちですが、実はそんなところにだって危険が潜んでいるんです。

子供の日常生活の事故における救急搬送は、約7割が住宅などでの事故に起因しています。ここでは安全に暮らすための住まいのポイントを紹介。子供を事故から守るため、参考にされてはいかがでしょうか。

また、東京都では子育て世帯の住宅選びや、住宅を建てる際に参考になる情報をまとめています。子育て世帯が行う子供の安全を確保するための改修工事などには補助金もあるので、活用を検討されてはいかがでしょうか。

子供に「させない」事故から守る住まいのポイント

赤ちゃんがハイハイ つかまり立ちの子供 一人歩きできる子供

住まいを見渡したときに、子供にとって危険なものはありませんか? 自宅だけではなく祖父母や親戚の家についても想像をめぐらしてみませんか。部屋のエリアごとに子供の目線でチェックしてみましょう。

ブラインドの紐による窒息

ブラインドの紐が、子供の首に引っ掛かる事故が発生しています。紐が表に出ていないブラインドや紐のないブラインドを使いましょう。すでに紐のあるブラインドを使用している場合、紐をクリップで高い位置に留めておきましょう。

ベランダや窓からの転落事故

ベランダや窓からの転落事故も発生しています。子供がベランダに出ないように、ベランダに続く窓や網戸に鍵やストッパーを設置しましょう。エアコンの室外機は足掛かりになる可能性があります。設置する場合は、高さ110cm以上の柵で囲うか、ベランダの手すりから60cm以上の距離を確保してください。住まい方でも対策できることがあります。窓の近くのソファやベッドを足場にして転落することがないよう、家具の配置や部屋のレイアウトを工夫しましょう。

浴室、浴槽での事故

浴室は、子供にとって多くの危険が潜んでいます。浴槽に転落して溺れたり、濡れた床で滑って転倒したり、高温のお湯や水回りの金具で火傷したりなどの危険があります。子供が一人で浴室に入らないよう、浴室のドアには、子供の手の届かないおおむね床上140cm以上の高さに鍵を設置しましょう。その際、閉じ込められないよう外からも解錠可能な鍵を設置すると安心です。乳幼児は、ほんの少しの水でも溺れます。浴槽を使うとき以外は必ず水を抜きましょう。

キッチンでのケガや火傷

キッチンにも多くの危険が潜んでいます。事故を未然に防ぐため、子供がキッチンに入れないようにチャイルドフェンスを設置しましょう。コンロや炊飯器、電気ケトルなどは火傷の危険があるため、ガスの元栓は閉めて、家電はロックをかけるかコンセントを抜きましょう。また、使用場所や電源コードの配置位置にも注意しましょう。
包丁やスライサーなどの調理器具もケガの原因です。収納場所の扉や引き出しにはチャイルドロックをかけましょう。

子育て世帯をサポートする住まい選びのヒント

住宅が立ち並ぶイメージ図

「東京こどもすくすく住宅認定制度」は、子育てしやすい環境づくりに取り組む優良な住宅を東京都が認定する制度です。この制度の認定基準が解説されているガイドラインには、設備や間取りなど、子供にとって安全な住まい選びのヒントが盛り込まれています。たとえば、

  • 浴室は水に濡れても滑りにくい床素材か
  • 浴室での火傷を防止する、埋め込み式水栓金具や火傷防止カバー付き水栓金具有無
  • ドアや扉への指挟み防止対策
  • 台所の出入口はチャイルドフェンスを設置可能な設計か
  • 家事をしながら子供を見守れる対面式キッチン
  • コンセントの差込口を濡れた手で触れたり、金属等を差し込んだりする事故を防止するシャッター付きコンセント

詳細はこちらからご確認ください。

このほか、マンションにお住まいの方などが、子供の安全確保のため、バルコニーに面する窓への錠付きクレセント等の設置やチャイルドフェンスの設置などの改修工事を行う場合、東京都の補助金が受けられます 。

条件等の詳細はこちらからご確認ください。

西田佳史先生

東京工業大学工学院機械系教授

西田佳史先生

安全な環境をつくることで、子供はたくさんのチャレンジをしながらすくすく育ちます。事故の危険を知って対策をすることで、子供の事故を予防することができます。目を離しても大丈夫な住まいづくりをすることが大切です。


詳しい情報が知りたい場合は、こちらをご覧ください。

専門家プロフィール

西田佳史先生
工学者・東京工業大学工学院機械系教授。人工知能やビッグデータ等を活用して人の行動や心身機能を計測し、子供や高齢者が安全な生活を継続するための技術を研究。子供の事故予防についても長年にわたって取り組んでいる。

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