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vol.28
子どもの誤飲事故の原因、何が多い?事例から考える安全対策
〜子どもを守る製品開発のヒントPart1〜

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乳幼児期の子どもが口にものを入れる行為は、成長過程において自然なことですが、一方で誤飲・誤えん*による事故につながる恐れがあります。実際、消費者庁などには乳幼児期の誤飲・誤えんの報告が多く寄せられており、中には頻繁に事故の起因物となっているものもあります。

そこで今回は、「子供の事故情報データベース」に登録された事例をもとに、報告数の多かった事故の起因物についてランキング形式でご紹介します。

*誤えん:食物などが誤って喉頭や気管に入ってしまうこと

1位の薬の中でも特筆して多いのは「錠剤」でした。中にはお菓子のラムネと間違えて誤飲したというケースや、一度に何十錠も誤飲したというケースもありました。
2位のボタン電池では、「リモコンの蓋を自分で外して中の電池を誤飲してしまった」という“まさか”の事例もありました。

このように、保護者がどんなに注意を払っていても、子どもの思いがけない行動により誤飲・誤えんによる事故は起こってしまいます。誤飲・誤えんによる事故を減らすためのヒントとして、ここからは、子どもの安全に配慮した製品づくりの事例を紹介します。

事例1:チャイルドレジスタンス(CR)包装

子どもが操作することで危険が及ぶアイテムに対して、簡単に操作できないようにする仕組みをチャイルドレジスタンスと言います。
例えば、薬用ボトルのキャップには、チャイルドレジスタンス機構を導入しているものも多くあり、下に押しながら回す構造を採用することで子どもが簡単に蓋を開けられないようにしつつ、高齢者でも開けやすい設計となっています。


また、パック洗剤などで使うチャック付きの保存袋には、正しい手順でなければ開封できない工夫が施されたものがあり、子どもの誤飲事故予防に役立ちます。

事例2:苦味成分でコーティング


携帯型ゲーム機に使用するカード型ソフトや一部のボタン電池には、乳幼児の誤飲防止のため苦味成分*が塗布されているものがあります。成分自体に害はないものの、口に入れると強い苦味で不快感を与え、誤飲を防ぐ設計です。

誤飲・誤えんによる事故の起因物になり得るアイテムは日常に溢れています。特に近年は、製品の小型化やワイヤレス化が進み、誤飲につながりやすいものが増えています。しかし、そうした製品はその利便性の高さから多くの消費者の人気を集めているのも事実です。
そのため、製品の利便性を損なわずに事故予防に繋がる工夫を施していくことが大切です。今回紹介した事例などが、製品開発・改良の気づきやヒントになれば幸いです。

子供の事故情報データベースでは、誤飲・誤えんによる事故に限らず、さまざまな製品事故事例のほか、子どもの事故に関する学術論文などを一元的に検索することが可能です。今後の製品開発にぜひお役立てください。

※本コラムのランキングは、子供の事故情報データベースに登録された情報を基に作成しています。また、データベースには、同一の事故が重複して登録されている場合があります。

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