ストーブやファンヒーター、加湿器などの季節家電が活躍する冬は、やけどのリスクも高まります。一方で、通年使用する製品でも、子どもがやけどしてしまうケースが見られます。
そこで今回は、「子供の事故情報データベース」に登録された事例をもとに、報告数の多かった事故の起因物についてランキング形式でご紹介します。

1位は「ウォーターサーバー」でした。現在流通している多くの製品には、チャイルドロック機能が搭載されていますが、子どもがロックを外してしまい、熱湯を被る事故が発生しています。
続いて、冬季の使用がメインとなるストーブ・ヒーター類は2位。季節家電でありながら1位の報告数と僅差ということから、事故発生率の高さがうかがえます。温風吹き出し口に直接触れてしまう事故だけでなく、やけど予防のために設置した防護柵の金具が高温になった例もあり、 製品本体以外のものが事故要因となるケースも確認されました。
5位は、主にシャワーや湯張り時のやけどです。温度変化や誤操作による高温出湯が、事故の要因として報告されています。
こうしたやけどの事故を減らすためのヒントとして、ここからは子どもの安全に配慮された製品づくりの事例を紹介します。
事例1:ヒーター

例えば、二重構造や、断熱効果を持つ空気層、表面のフロッキー加工などの安全設計により、使用者が触れる本体表面が熱くなりにくい工夫が施された製品があります。 また、温風吹き出し口をメッシュ構造にして、指や物を入れられないようにするほか、チャイルドロック機能によって誤操作を防ぐ工夫も見られます。
これらはいずれも、使用時の注意喚起に頼るのではなく、子どもの行動特性を前提に「触れても危険になりにくい状態」をつくる設計といえます。
事例2:給湯器
子どもが誤って操作した場合でも、急激な高温出湯を防ぐ機能を搭載した製品や事故対策の工夫があります。例えば、通常の出湯温度を低めに固定し、高温で使用する場合には複数の操作を必要とするチャイルドレジスタンス設計や、キッチンやお風呂場など使用場所ごとに温度の上限を制限したり、温度変化を緩やかに制御したりする機能です。
すべての事故を完全に防ぐことは難しいものの、製品設計の工夫によって事故のリスクを下げることができます。今回紹介した事例などが、製品開発・改良の気づきやヒントになれば幸いです。
子供の事故情報データベースでは、やけどに限らず、製品に関するさまざまな事故事例のほか、子どもの事故に関する論文などを一元的に検索することが可能です。今後の製品開発にぜひお役立てください。
※本コラムのランキングは、子供の事故情報データベースに登録された情報を基に作成しています。
※子供の事故情報データベースには同一の事故が重複して登録されている場合があります。
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